外反母趾

外反母趾というと、遺伝が原因だと思われる方も多いと思いますが、実は、遺伝以外の原因によって外反母趾を発症するケースも少なくありません。

前者のことを先天性の外反母趾、後者のことを後天性の外反母趾と呼んでいます。

では、それぞれについて詳しくみていきましょう。

外反母趾には先天性のものと、後天性のものの2種類があります。

先天性の外反母趾の原因

先天性の外反母趾は、遺伝によるもので生まれつきの骨格によって、外反母趾を発症しています。

骨格は親から遺伝するため、両親のいずれかが外反母趾である場合、子供も外反母趾になる可能性があります。

後天性の外反母趾の原因

後天性の外反母趾は、さらに外的要因と内的要因の2つに分けられます。

外的要因による外反母趾

外反母趾を引き起こす外的要因の最大のものが普段履いている靴です。
特にハイヒールなど、つま先の細い靴を履いていると、外反母趾を発症するリスクが高くなります。

例えば、高さが9㎝のヒールを履いていた場合、ヒールのない靴を履いているよりも9倍の負担が足先にかかるとされています。

内的要因による外反母趾

人間の足は大きく3つのタイプに分けられています。
その3つが「エジプト型」「ギリシア型」「スクエア型」です。

スクエア型はその名の通り、足の親指から小指までほぼまっすぐになっているタイプです。
ギリシア型の場合足の人差し指がもっとも長く、エジプト型の場合、足の親指がもっとも長いという特徴があります。

そして、外反母趾が起こりやすいのが、足の親指がもっとも長いエジプト型とされています。

また、外反母趾は圧倒的に女性に多くみられるのですが、その内的要因として、女性の方が男性に比べて身体が柔らかいということが挙げられます。
男性に比べて筋力で劣ることも、女性に外反母趾が多い原因とされています。

外反母趾を発症した場合、主に次のような症状があらわれます。

足の親指の付け根が痛む
歩くときに足が痛む
足をかばっているうちに膝や股関節も痛み出す
足の親指の付け根が腫れる
足の親指が変形する

外反母趾を発症している場合、対処方法は2つあります。

1つは足の腫れや変形などの症状を緩和すること、もう1つは外反母趾による痛みを出にくくすることです。

では、その方法について詳しくみていきたいと思います。

実際に外反母趾による痛みが出ている場合、次のような対処を行いましょう。

対症療法を行う

足の親指の付け根が熱をもって痛むような場合、痛み止めや湿布を利用することで痛みの緩和が期待できます。

テーピングを行う

外反母趾と扁平足は密接な関係にあると考えられています。
扁平足とは、足の裏のカーブ（足底アーチ）が減少し、地面からの衝撃を逃がせなくなっている状態を意味します。

それによって足の親指にかかる負担が増し、結果として外反母趾を発症するリスクも高くなります。

テーピングによって足底アーチを作ってあげることで、足にかかる衝撃が減少し、外反母趾による症状を緩和することに繋がります

医療機関に相談する

外反母趾にともなう痛みがあまりにも強い場合や、日常生活にも支障が出ている場合、医療機関に相談することをおすすめします。場合によっては手術療法を検討するケースもあります。

外反母趾は遺伝だけでなく、日常の生活習慣によってもそのリスクを増します。
そこで、次のような改善法をご紹介したいと思います。

タオルつかみ運動を行う

外反母趾の方をみていると、共通して足の裏の筋力が弱い傾向があります。
床に置いたタオルを足の指でたぐり寄せる、タオルつかみ運動で足裏の筋力アップに努めましょう。

靴を変える

普段からハイヒールを履いていると、外反母趾のリスクや足の親指へとかかる負担が増してしまいます。

そのため、普段履いている靴を見直すことが重要です。

外反母趾は、つま先の細い靴を好む女性の方に多くみられます。

一度親指がくの字に変形してしまうと完全に戻すのは難しくなります。

当院には、季節の変わり目や、長時間歩きすぎた後に痛みを訴えてご来院される方が多くいらっしゃいます。

当院では、外反母趾による痛みや変形にお悩みの方に対して、「テーピング」などで足の変形を抑える施術だけではなく、痛みの要因である歩き方や骨盤の変位を矯正する「骨格矯正」を施します。

当院では、「より動きやすく」「より快適な日常生活」 を念頭に外反母趾にアプローチしています。